DQ3 K.Mixを遊んでみました 28


暗転した視界が再び開けたその眼前には在りし日のテドン。

 
勇者オルテガが今ちょうどこの村に来ているという。そして荷解きもそこそこに魔法研究所に行ったようだ。
それにしても俺、どうも連れと勘違いされているようだが・・・

 
法研究所。村の南東にあるひときわ大きな建物。
そういえばルザミにいた老人が「とある場所でバラモスを倒す呪文の研究をしていた」と言っていた。もしかしてここがそうなのか。
入ろうとするが兵士に止められた。仕方がないので兵士に変装して見張りの目をごまかして研究所の裏手に回る。壁に穴が開いていて中の様子がなんとか窺えた。

 
言い争う様な声が聞こえてくる。
開発した魔法に絶対の自信を持つ研究員と、魔族に利用されかねない懸念から反対の立場を取る屈強な戦士。
研究員たちは魔物から身を守る壁としてこの男を呼んだらしい。
「バラモスを倒すための研究が、いつの間にか強力な呪文を生み出す事のみに執心していった」。元研究員であるあの老人の言葉が脳裏によぎる。
それにしても、あれが・・・あの人が、俺の親父か。アリアハンを、家を旅立った10年前に見たきりだがたしかに面影はある。


その夜。
囚人からオルテガ宛に伝言を頼まれる。「人目につかないように夜中ここに来て欲しい」と。やはり俺はオルテガの連れと思われているようだ・・・


休息をとっている2人。
さっそく伝言を伝える。自己紹介をされたが・・・結局名乗れなかった。
まだ宵の口。人の目もあるし明日はネクロゴンドへの遠征もある。あの囚人の所へは時間を見計らって行くことにしたようだ。



・・・そして、その夜遅く。




魔物の軍勢が攻めてきた、との知らせ。


階下に下りると、魔物がいきなり襲い掛かってきた。目に付いた人間はとにかく殺るという心積もりのようだ。
ミニデーモンとその手下。魔王バラモスの根城、ネクロゴンドに生息するモンスターがお出ましとは。やはり魔法研究所を脅威に感じていたのか。

 
とりあえずライデインで早々に感電死させ、まずは牢獄に入っていて逃げられない囚人のもとへ。
しかし目の前には最後のカギをもってすら開けられない謎の鉄格子。業を煮やす俺に囚人が手渡してきたのは『グリーンオーブ』。本当はこの夜にオルテガに託すつもりだったのだろう。
・・・なんてこった、じゃあ『オーブを託したオルテガのお供』というのは俺のことだったのか!? つーかそんなものを持って投獄されているアンタはいったいナニモノだ?!

 
続けざまにトロルやホロゴーストと戦闘。
トロルは殴り殴られのタイマン勝負で肉塊に、ホロゴーストグループはライデイン連発で黒コゲに変えてやる。
しかしこちらも結構な痛手を負いギリギリの勝利。あぁ、こんなことならレイリアから大地の鎧をはぎ取って借りてくりゃよかった。


イシスの女王さまからの贈られた祈りの指輪でMPを回復させつつなんとか兵舎に避難。
宿の主人はミニデーモンに、オーブを託した囚人はトロルに殺された。現時点で生存が確認されている村民は・・・わずか7名。

 
魔物に絶対渡してはならないグリーンオーブ。それを俺が持っているのを見た老人が、魔物に見つからないように地下に隠すことを提案。
隠している最中に地上から悲鳴。

 
魔物がついに兵舎にまで侵入してきた。生き残りの村民で戦力になる男連中は既にその手にかかってしまったようだ。
これで生存者は老人2名と神父と女性の4人のみ。ジェノサイド、とはこのことか。
襲ってきたのはどくどくゾンビとスカイドラゴン。この状況で毒を食らうと厄介なのでライデイン1発で消えてもらう。
と同時に、外で凄まじい爆発音。


外に出ると、周りは火の海。見張りの兵士も事切れている。
殆どの建物が崩壊。あの魔法研究所も跡形もなく吹き飛んでしまっていた。
そして傍らにはオルテガとルドストが。

 
法研究所のメンバーは全員魔物に喰われてしまった。
その結果、研究員が開発した強力な呪文がカコデーモンのものになってしまったという。じゃあこの惨状はイオ※※ンデとかいう新呪文によるものなのか!
しかしそれを意のままにするにはまだ時間がかかるらしい。
呪文を自分のものとする前に倒すべく協力を依頼される。・・・親父と共に戦えるのか。受けない理由はない!

 
 
オルテガとルドストのステータス。

 
新呪文を覚えたばかりのカコデーモンと対峙。ヤツはさっそく2発目のイオ※ラ※デを放とうとするが今度はまったく発動しない。

 
 
呪文を自分のものにするまでの時間稼ぎとして魔物を召喚しやがった。
しかし攻撃力300に迫る親父の一撃はバイキルトをかけてもらった俺並みの威力。1体1体次々沈んでいく。そして魔物から受けたダメージはルドストがあっという間にベホマラーで全員回復。
・・・おれ、ほぼ何もせずにいつの間にか敵全滅。いや俺だってゾンビマスターくらいは倒したよ。でもオヤジの足元にはモンスターの死屍累々。幼い頃から話には聞いていたが俺の親父はここまで強かったのか・・・ッ!


手下と戦っている間に呪文の感覚を掴んだか今度はメラガイ※※を唱えたが狙いが定まらず暴走。あろうことか村民が避難している兵舎に直撃!
強大な呪文の扱いづらさに興ざめしたカコデーモンはあとを『八つ裂きアニマル』にまかせて去っていった。・・・ん? 八つ裂きアニマルってどんなヤツかって? 8本足でライオン顔の化物、かな。

 
ルドストは兵舎に残された村人を助けるために離脱。俺達親子で迎え撃つ。


八つ裂きアニマルは1ターン2回行動で、必ず『雄叫び』で動きを封じてから攻撃にかかる。
で、この雄叫びで俺がかなりの率で動きを封じられてしまう。

 
痛恨の一撃さらに追い討ちを食らってピンチに陥るが、親父がすかさずベホマで回復。助かったぜ親父。


雄叫びに耐え切った俺、今度は親父のピンチにベホイミで回復。大丈夫か親父。


ほとんど親父がダメージを与えて倒す。
これが勇者オルテガの強さか。・・・俺なんてまだまだだな。



 
ボスを失った魔物は散り散りに撤退。
夜通し火を消し止めて生き残りがいないか手分けして探したが・・・残念ながら生存者は発見できなかった。
親父は、テドン村民の無念を晴らすべくカコデーモンの打倒を誓う。

そういえばと俺の名前を尋ねられる。言われてみれば囚人から伝言を伝えただけでまだ名乗ってないままだった。ままだったが・・・

・・・・・ためらいつつ、名乗る。

  
ちょっと驚いたような、でも嬉しげに見えたのは、俺の錯覚・・・だったろうか。


オルテガは、親父は、俺に自分の兜を渡し、カコデーモンの後を追うために単身ネクロゴンドの火山へ向かっていく。
・・・ダメだ。行っては死んでしまう! 止めるべきか?
・・・・それより、正直その背を追いたい。親父と共に戦いたい! しかし!・・・
そう逡巡しつつ一歩足を踏み出しかけた、その瞬間視界が暗転。これは・・・!

・・・・・・・・

・・・・・・

・・・・

・・






ライブラさんが、目を覚ました。
レイリアさんやサマンサさんも安堵した様子。
オルレラ様やルドストさんへのお礼もそこそこにライブラさん、袋の中を漁り始める。そして取り出したのは今までに見たこともない兜。
彼、神妙な顔をして被る。・・・こう言ってはなんだけど、ちょっと大人っぽくなったみたい。

グリーンオーブはテドンにあるという話。
さっそく船で向かう。
その道中、ライブラさんはあの夜の出来事を全て話してくれた。途中で大王イカの群れが近づいてくるのが見えたから誰にもバレないようにこっそりザラキで神の下へ行ってもらう。
どうしたんだ、と顔を上げて尋ねてくるレイリアさんに「ううん、なんでもない」と聖水を撒きながら答える。これで邪魔が入ることもないでしょう。

 
法研究所だった場所は今や瓦礫すらない更地。ここで何が起こったかを身をもって知っているライブラさんは何ともいえない複雑な表情。


ここが兵舎の跡地。毒沼に覆われているこの下には村人たちが無念の眠りについているはず・・・


ここにオーブがあるはずとライブラさん。しかし少々調べただけではわからない。
・・・話の通りだとすれば、お爺さんがあの絶望的な状況のなか一縷の望みを賭けて必死に掘り、埋め隠した場所。
ライブラさん、確信をもって掘っていく。かなり深く。


『グリーンオーブ』発見。


今まで得たオーブよりも重く感じたのは、決して気のせいではない。
十字を切り、祈る。
・・・あなたの遺志はたしかに引き継ぎました。どうか安らかにお眠りください・・・