車中泊を実行

16日の夜。抹茶ロールケーキをお土産にいとこのヨウの家を訪ねたときのこと。
おれ 「今日うまいもの博に行ってきたんだよ。はい土産」 
ヨウ 「おーありがとう。いいなー俺も行きたかったなー」
おれ 「前の日が遅番でな、久しぶりに高速走りたかったから仕事終わってそのまま高速乗ったんだよ、で車中泊した」
ヨウ 「ぎゃはは。わざわざか、相変わらずムチャすんなー」
おれ 「折爪のSA、車1台もいなくてよ。外でコーヒー飲んだんだ。やっぱり誰もいない深夜のサービスエリアの外灯の下で飲むカップのコーヒーは最高だよな。雪が降ってればなおよし」 
ヨウ 「? お、おう。そうか・・・」
やはり私は感性というか満足するポイントが一般人と比べ少しズレてるのかもしれない。



車中泊は本来、宿代を浮かす・目的地により早く到着して時間を有意義に使うなど、その目的を達成するための『手段』である。
しかし手段が目的に変わるのは私にはよくあること。
「やってみたい」。それだけで私が動く理由としては充分。


しかしなにぶん今回は準備する時間が取れなかった。
目隠し用に140cm×70cmのカフェカーテンと突っ張り棒を調達し、100円ショップのアルミシートを窓の形に切り取ったくらい。
小屋に無造作に置かれた毛布と三つ折マットレスは汚れがひどくそのままでは使えたものではない状態。洗濯も間に合わない。
仕方がないので寝室で使っている寝具などをそのまま車のラゲッジに詰め込み出社した。






10月16日。2:40。前森山PAに到着。


陣地展開開始。
まず荷物をいったん運転席と助手席に移し、後列シートを倒してフラットにし寝る空間を確保。
窓の形に切り取ったアルミシートを両面テープで両側2面とリアの窓に貼る。
そして運転席側とラゲッジルームを仕切るようにカフェカーテンを張る。これで目隠しは万全。
敷き布団代わりに持ち出したこたつ布団を縦2つ折りにしてラゲッジに敷き、羽毛布団とマイクロフリース毛布を掛け、枕を置く。
陣地展開完了。所要時間15分。



シングルのマットレスを1枚そのまま敷けるだけの広さはある。さすがに大の字にこそなれないが充分。
持ち込んだ羽毛布団はダブルサイズでかさ高160mm。フリードスパイクのラゲッジをまるまる覆い尽くさんばかり。見るからに暖かそう。
実際、このときの外気温は5℃だったが寒さをまるで感じずむしろ目覚めたときには汗をかいていた。布団にくるまって寝るだけなら外気温氷点下でも余裕だろう。羽毛は偉大。


しかし反省点もいくつか。
まず、不覚にもランタンを用意するのを忘れてしまった。なので寝床の準備をする間室内灯をつけっぱにするため20分ほどアイドリングする羽目になってしまった。トラック軍団のアイドリングを疎ましく思っておきながらこの体たらく。情けない限りである。
また、案の定こたつ布団では充分なクッション性が得られず身体が痛くて何度も寝返りを打った。やっぱり多少汚れていても三つ折マットレスが良かったか。断熱も兼ねて厚めの銀マットを敷いてもいいかもしれない。
あと明け方に窓が結露したため、リアガラスに両面テープで貼ったアルミシートが剥がれてしまっていた。吸盤を取り付ける加工が必要か。


しかしまぁ概ね快適だった。日本縦断とか北海道1周とか長期間の車中泊旅行をするわけでもなし(そもそも介護職はそんな休みなどとれない)、1泊だけのライトユースなら充分だろう。実はキャンプは嫌いなのだがたまにはこのような非日常もいい。